「ご報告、20年振り返って」

桜花の候、会員の皆様にはすごしやすい季節が近づき何よりと思っています。任意団体とし
て 5 年 NPO 法人として 15 年合わせて 20 年事業してまいりました。会員皆様のご支援と
顧問の先生方、ICD メーカー、販売会社各社のご支援のおかげです.さてCRT-D患者の
会の代表としてお話申し上げますが、当会は以前から申し上げていますように日本不整脈
心電学会、日本循環器学会の循環器、不整脈デバイス治療患者に対しての指導情報提供恵な
がら活動もさせていただいています。会員皆様の各自の指定難病(特定疾患)の追加検討委員
会への審議に対して要望書を取りまとめて厚生労働省疾病対策課へ参りましたが取り入れ
の意見に対してはM先生にお聞きされていますがM先生も私との相談連絡の中で嘆いてお
られますが検討委員会の医師の中に循環器、不整脈の医師が一人もいないことが現状です。
現在追加されて 306 の疾患が指定難病になっていますが不整脈関連の病気ではもともとあ
ります既存の、拡張型心筋症、肥大型心筋症、サルコイドーシスがありますが新たにブルガ
タ症候群。QT 延長症候群などの疾患で要望させていただいています。医療費の負担は平等
と言われていますが、6 年前からの障害認定基準の変更(国の制度)障害等級認定は地方自治
法による各都道府県市町村による認定になります。心臓は 1、3、4 級の 3 等級に分類され
ます。所得の上限がありますが 1 級は健康保険の 3 割負担を福祉医療扶助制度(全国)で
負担されています。しかし 3 級は市町村により負担している自治体に分かれます。当然で
すが患者さんが居住地を選択できないので不公平感もあります。私の認識の中では 4 級は
適応されていません。但し意外と存じないと思いますが 4 級と 4 級(他の病気の障害)で
は等級アップで 3 級になり、同様に 3 級と 3 級では 1 級になります。参考にされ気がつい
ておられない場合主治医にご相談お勧めします。ICD植え込み手術には更生医療(国の制
度)が敵要されますが月々の診療には差が出てきていると思われます。検査で疾患判明し植
込まれた方は 4 級が増えてきていることも相談あります。上記にお話していますように処
遇が変わってきています。自動車運転のステートメントの緩和がされたとは言えデバイス=
ICD.CRT-Dの患者さんには電磁干渉に気をつけながら、運転の制限、いまだに就労
に関して配置転換、リストラ、再就職活動されているのも(事務局への相談の声)おられま
す。
一次予防にて心臓突然死を無くすため(検査診察で判明)ブルガタで植込まれた方は 4 級
が多いと聞いていますが指定難病にされますとその病気に対しては所得に医療費負担上限
ありますが保険医療と併用されれば患者さんにとっては楽になります。健保、国保も同じで
す。国保の障害基礎年金受給資格に関しては手帳 1 級(肢体目耳障害等は 2 級もあり)の
方だけになります。健保、共済の障害厚生年金に関しては心臓の等級認定あれば申請認定さ
れれば受給権発生し、存じなく植込み後数年して申請される方も多くおられます。発症時期
によりますがさかのぼって 5 年支給(限度)受けられます。再確認を推奨します。
介護保険の 65 歳以上(世帯の所得の下限)の負担が 1 割から 2 割になっています。一例、
介護費用 30 万に対して 3 万が 6 万になっています。介護職員、ヘルパーの不足と言われて
いますがヘルパーさんの給料などは申しわけないくらいに低賃金です。脳梗塞発症後リハ
ビリを経験した自身から感じたのは想像以上に一生懸命されていることです。少子高齢化
を名目に医療、介護全体の削減方向は事実です。残念ながら心室細動など発症し一命とりと
め意識障害など残りリハビリの必要な方には高次脳障害の認定もあり、介護保険と同じよ
うに時間制限ありますが、指定難病、特定疾患になれば上限ありますが併用できます。病気
にはいろいろな病気があり専門の学会多数ありますがICDの患者家族の会としましては
全国で活動実施している当会が政権で言えば第一党になります。またデバイスを植込むこ
とでは思いの共有はありますが植え込み後の制限知識の共有などからICDの患者とペー
スメーカーの患者とは区別されるべきです。南北の地方の講演会を開催しましても一部病
院の医師医療スタッフからペースメーカー友の会の入会を勧められ入り当会の講演会を知
り参加後当会に入会される方も多くおられます。当会本部とペースメーカー本部での相互
において会報、情報を交換していますがICDは当会、ペースメーカー友の会はペースメー
カーに対しての情報活動が大半です。植込まれた後の医師、ME、看護師の方などにより正
しい認識にて振り分けていただければと願います。各病院の心臓病の友の会は別です。各メ
ーカー販売会社のデバイスの進化=MRI対応のICD、リード、SICD、15 年の長いジ
ェネレーター寿命のICD、心血管治療の進歩、不整脈のアブレーション治療の進歩は目覚
ましいものがあります。ICD患者会の立場として各関係機関に皆様の声を集約して要望
していかなければなりません。全員参加型で皆様の運営参加を願っています。私自身も心身
が続く限り微力ながら皆さんの先頭に立ち事業展開してまいります。

特定非営利活動法人日本ICDの会
理事長 藤田 竹思良

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